6月15日は宗祖弘法大師空海さまの誕生日。
宝亀5年(774年)にお生まれになり、今年で1250回目という記念の年です。
先日、住職率いる御詠歌メンバーでお大師さまの故郷、四国讃岐にお参りしました。
最初にお大師さまの誕生所である善通寺さま(四国八十八ヶ所霊場75番)へ。
善通寺さまでは6月15日までの御誕生1250年記念大法会期間中、御影堂秘仏本尊「瞬目大師」の50年に1度の御開帳が行われていました。
この尊像はお大師さまが遣唐船に乗られる時、別れを悲しむお母さま玉寄御前のために、月明かりの夜、池の水面に映った自らの姿を写し描かれたもの。
また鎌倉時代に土御門天皇が御拝覧の折に、御目をまばたきされたことから、生身の大師であるとして「瞬目大師(めひきだいし)」の御尊号を下賜されたそうです。
貴い御姿を間近で拝観させていただきました。
そしてお大師さまが唐から持ち帰った金銅錫杖頭(複製)でお加持を受けありがたかったです。
次に御影堂をお参り。
大法会の準備が行われているなか、お勤めをさせていただき、御詠歌『弘法大師誕生和讃&御詠歌』を奉詠いたしました。
お大師さま誕生の地で、お祝いの節を唱えることができて本当に良かったです。
続いて本堂へ。
善通寺御本尊は薬師如来像で、16世紀の火災で頭部だけが焼け残ったそうです。
この創建当初の塑像薬師如来像頭部が、復元プロジェクトにより6年がかりで焼ける前の状態に復元されたばかりで、同じく6月15日まで公開されていました。
圧倒されつつ拝んでいると、復元についての説明パネルに修復師さんの名前を発見!
ただいま西照寺の本尊さまを修理してもらっている方の名前でビックリしました。
また善通寺塔頭・観智院さまでも秘仏御開帳されていて、こちらはなんと100年ぶりとのこと!
御本尊十一面観世音菩薩、弘法大師、不動明王の三尊像を目の前で拝ませていただき、勤行と『観智院の御詠歌』を皆で唱和奉詠させていただきました。
四国八十八ヶ所の公認先達さんに広い境内ゆっくりご案内いただき、名物の堅パンに並び、お昼は美味しい讃岐うどんをいただきました。
午後からも善通寺市内をお遍路。
72番〜73番〜74番〜76番〜77番
お大師さまゆかりの札所札所、本堂と大師堂でお勤めします。
今回は、それぞれ大師堂にて『札所の御詠歌』をお唱え奉納いたしました。
先達さんのガイド付きで、歴史や見どころをわかりやすく教わりながら楽しく巡拝することができました。
また朝からしっかり雨降りでしたが、四国に入ると雨が消えて晴れた不思議な日。
紫陽花や新緑が鮮やかで美しかったです。
打ち止めは第77番道隆寺さま。
ご住職さまとお嬢さまがお迎えくださり、ありがたいことに本堂内陣へご案内いただきました!
今年、道隆寺さまでは50年ぶりに御本尊薬師如来立像を御開帳されていて、詳しい説明を伺いながら平安時代の薬師如来さまをゆっくり拝観させていただきました。
結縁に感謝し、御宝前にてお勤めさせていただき、『道隆寺の御詠歌』をお唱え奉りました。
楽譜無し、歌詞(札所の和歌)だけを見てお唱えするハイレベルな御詠歌奉詠も慣れてきたところ。
心を合わせた皆の声が御堂内に響き渡り、感動的でした。
続けて『同行二人の御詠歌・遍照』を至心に唱え、これまでのお導きに感謝。
これからもお大師さまと同行二人、精進を誓いました。
帰りも四国を出たら大雨になりましたが、無事に車で日帰りお遍路できました。
お大師さま、ご寺院さま、お世話になった皆さま、どうもありがとうございました。
南無大師遍照金剛