先日、西照寺巡礼メンバーで県内の霊場を巡拝しました。
愛知県知多半島にある知多四国八十八ヶ所霊場(日本三大新四国霊場の一つ)です。
弘法大師さまにゆかりのある88ヶ寺と番外10ヶ寺、合わせて98ヶ寺で、知多半島をぐるっと一周する順路となっています。
弘法大師さまは弘仁5年(814年)東国を行脚され、南知多町大井の聖崎から知多半島に上陸されました。
知多半島の風土や地形が四国に似通っていることに驚き、
「西浦や東浦あり日間賀島 篠島かけて四国なるらん」
と詠まれたそうです。
宗派はいろいろですが、すべての札所に弘法大師さまがいらっしゃいます。
私たちは本尊さま、お大師さまにご挨拶をして、ろうそく線香や納め札を納め、きちんと読経して、ご詠歌もお唱えさせていただきます。
ご詠歌は、それぞれの札所の和歌を昔から伝承されている節にのせて歌います。
ですのですべての札所で歌詞が違うのですが、メンバーさんもお唱えに一生懸命ついてきてくれます。
最近ではご詠歌をお唱えする参拝者はほとんどいないとのこと。
納経印をいただくときに、お寺さまより
「ご詠歌をあげていただきありがとうございました♪」
なんてお言葉いただくと感激します。
また若い僧侶さまが、
「何流ですか?陰旋と陽旋が混ざって難しそうだけど良い曲ですね♪」
とおっしゃってびっくりしたことも。
豊山流をなされているとのこと、納得いたしました。
お大師さまにもなつかしく聴いていただけたらうれしいです。
巡礼中は一期一会のステキな出会いも多いものです。
ある札所で小さな男の子がお大師さまの前で小さな手を合わせていました。
お母さんがベビーカーに乗った赤ちゃんも連れておられました。
聞くと、幼稚園の帰りに男の子が必ず行きたがり、毎日散歩を兼ねてお参りしているそうです。
お大師さまに惹かれる、きっとなにかご縁があるのですね。
お経やご詠歌をじっと聴いてくれていました。
そのあとも、この子が満足するまでお母さんはゆったりと見守っておられて、私たちも心が温かくなりました。
コロナ禍で出掛けることが減っているので、自然あふれる知多半島への日帰り巡礼は皆が心身ともにリフレッシュできます。
久しぶりにキラキラ輝く海を見ると心がおどるし、新鮮な海の幸も美味しいです。
次回は弘法大師さまも歌に詠まれた2つの島に渡る予定で、また楽しみにしています。
西照寺では随時ご詠歌巡礼を行っております。
ご詠歌に興味がある方や霊場巡拝を始めたい方、どうぞご一報ください。
本日もお読みいただきありがとうございました。